「将来を考えた働き方」

「将来を考えた働き方」

 

「将来を考えた働き方」を考える時、20世紀の高度成長の頃は、十分な年金もあり老後の心配などすることはありませんでした。また金融環境も、定期預金10年で満期時にはほぼ倍の金額になりました。そしてこのころ「余生」という言葉が良く使われ、まさに高度成長を謳歌した時代でした。しかし21世紀にはいり人口減少の時代になり、年金制度も少子高齢化を理由として受取り額の減少。さらに受給時期の延長と厳しくなるばかり。そして2016年の出生数が98万人でいよいよ100万人を割る時代に突入しました。

 

20世紀後半は一億総中流時代と言われました。しかし21世紀後半を向かえるころには一億総貧困時代に入ろうとしています。一方で日本は世界でも指折りの長寿国であり平均寿命でみれば世界のトップに立っています。長寿化はマイナスの側面がおおむね話題になりがちですが、長寿化はマイナスではなくむしろプラス面の恩恵に目を向けてこれからの人間関係や仕事の仕方、社会や会社のあり方などを考えていく必要があります。そして教育や結婚、出産、余暇時間のすごし方、100年人生のライフプランなど歴史的にみても混迷の時代のほうがチャンスは多いといえます。

 

「WORK SHIFT」リンダ・グラットン著(プレジデント社)

 

そして2012年、100年時代のブームのさきがけとなる一冊の本「WORK SHIFT」リンダ・グラットン著(プレジデント社)が出版され、今後ますますグローバル化や情報技術が進む中、働き方の変化や産業の入れ替わりがなど大きな変化が起きる。その中で個人がひとりひとり今までとルールと働き方、そして生き方を変えていく必要があると説いています。そして同時にこれは働き方や仕事の仕方に対する価値観の変化を求められていると書いています。

 

 

何が働き方の未来を変えるのか?

 

 

未来を形づくる5つの要因

 

 

  1. テクノジーの進化
  2. グローバル化
  3. 人口構成の変化と長寿化
  4. 社会の変化
  5. エネルギー・環境問題

 

そしてこれらの要因が組み合わさって漫然と日々を過ごしているとそこには暗い次のような現実が待ち受けている

 

 

いつも時間に追われている

 

 

テクノジーの進化により細切れされた時間とスケジュールに追われることになる。そして家族関係も希薄化し人とのつながりが断ち切られた孤独にさいなまれた未来があり、繁栄から締め出された新しい貧困層が生まれるという。しかしそれは時代に身を任せ自らの意思で変化に対応していこうとしなかった受身の人生を選んだ結果だ。

 

 

では一方で主体的に自ら時代に合わせて自分自身を変化させていった主体的な人たちは明るい未来が開かれているという。テクノジーとグローバル化は国境を越えた協力を生み、みんなの力で大きな仕事をやり遂げることを可能にする。そして積極的に社会と関わり共感とバランスのある人生を送る未来であり、そこにはミニ起業家が活躍する創造的な人生を切り開く未来である。

 

 

ではどうすれば明るい未来を生み出すことが出来るのか、それにはこれまでの固定観念、知識、技能、行動パターン、習慣を根本から「シフト」する必要があると述べている。

SF作家ウィリアム・ギブソンのいうように「明るい未来はすでに訪れている。ただし、あらゆる場に等しく訪れているわけではない」のである。漫然と未来を向かえるという選択肢はもはやありえない。未来の暗い側面を知れば、なんの対策もなしにそんな世界にさまよい込みたいとは誰も思わないだろう。問題はどう行動すべきかである。

 

 

第1のシフト   ゼネラリストから「連続スペシャリスト」へ

 

 

何でも屋の時代は終わる。専門性の低いゼネラリスト的なマネジメント技能は通用しない。それらはウィキペディアやグーグルなどのサービスにとって変わられる。未来に成功を収めたければ高度な専門技能と知識を身につける必要がある。そしてあくまでも好きな仕事でセルフマーケティングによる自分の署名と刻印で仕事をすることだ。

 

 

第2のシフト   孤独な競争から「協力して起こすイノベーション」へ

 

 

50億人がインターネットを通じて結びつき、しかも主体的にオンライン上のコミュニティに参加する時代が訪れて可能性は無限に広がる。そして関心分野を共有し信頼と互恵的関係をはぐくみながらイノベーションを起こしていく。

 

 

第3のシフト   大量消費から「情熱を傾けられる経験」へ

 

 

自分の前にある選択肢の一つひとつを深く理解し、それぞれの道を選んだ場合に待っている結果を知的に分析した上で行動に踏み切る勇気を持つ必要がある。簡単なことではないが、それを実践しない限り、自分が望む働き方、自分にふさわしい働き方の未来は切り開けない。

 

 

グラットン教授いわく、未来を豊かな働き方を実践していくには自らの意思でこれらのシフトのメリット、デメリットを良く理解した上で決断をする必要がある。会社や組織に人生をゆだねる時代は終わり、個人の主体性が重要であると説いている。

 

「未来の働き方を考えよう 人生は二回、生きられる」ちきりん著(文芸春秋)

 

 

つづいて2013年、「未来の働き方を考えよう 人生は二回、生きられる」ちきりん著(文芸春秋)が出版されました。先の「ワーク・シフト」から更に深堀して、現在おこりつつある社会の変化、世界の変化を見据えた上で、私たちの働き方が今後どうなっていくのかそれにどのように対応すべきなのかということについて著者がまとめて本です。

 

 

これから起こる社会、そして働き方の変化の中には望ましいこともそうでないこともあるでしょう。しかし重要なことは政府や企業が決めたルールを黙って受け入れることではなく一人一人が自分で自分の働き方を選んでいくという気持ちを持つことですと言っている。

 

 

現状維持の先にある未来

 

 

政府が年金の支給開始年齢を引き上げざるをえないという理由で雇用の延長を推進しています。「65歳定年を固めて、将来は70歳まで雇用を延ばす」と発言しています(週間東洋経済 2013/1/26)。つまり今30歳未満の人たちは年金は70歳を超えてからの受給となる可能性がのうこうであり、さらに若い今の小学生などは70歳を超えても働かなくてはならないかもしれないのです。

 

 

もう一度考えてみてください。

 

 

年金支給開始年齢が70歳まで延長された時、あなたは本当にその年齢まで今の職場で今の仕事をつづけたいと思いますか?

そして家族の形が変わり子育ての夫の役割とか、または「家庭と仕事の両立」は男女共通の課題となります。

 

 

世界を変える3つの革命的変化

 

 

パワーシフトその1 大組織から個人へ by IT革命

 

 

すでに多くの人が気付いているように、ITの進化はこれまで圧倒的な力をもっていた国や大企業などの大きな組織から、今までそれらに従属するしかなかった個人や個人が集まっただけのネットワークへパワーシフトを起こしています。

 

 

そしてビジネスの世界でも大企業の優位性は急速に弱まり個人や小企業が大きな組織に対抗することが以前に比べてはるかに容易になりつつあります。たとえばこれまで大企業でなければとても調達しえなかった額の資金を個人や新興企業が調達できるようになりました。

 

 

さらにITの進化は他の分野へも広く影響を与え、結果として様々な業界で個人へのパワーシフトを後押ししています。たとえば製造業でも自前の工場をや自社で技術者を雇わなくとも、いまやコンセプトを作って設計だけすれば製造は他国にある専門工場に委託できます。

 

 

パワーシフトその2 先進国から新興国へ by グローバリゼーション

 

 

「グローバリゼーション=世界がつながること」はより大きな意味で私達の働き方に根本的な影響を与えます。日本では迫り来る脅威として受け止められることの多いこの言葉もインドなど新興国においては完全にポジティブな言葉だということです。彼らにとってグローバリゼーションは「明るい未来」とほぼ同義です。

 

 

グローバリゼーションによって正解がつながり始めると他国にはない制度や考え方を一国内だけで維持すりことが難しくなります。同一労働・同一賃金という言葉はグローバルに見れば新興国が先進国から雇用を奪うことを正当化する論理です。そして年功序列システムとも相容れない思想です。

 

 

さらにグローバリゼーションが進めば仕事が行われる場所も世界規模で再配置されます。今後はホワイトカラーの仕事も先進国から新興国に移動します。先進国から新興国へのパワーシフトは国境の壁が低くなり世界がつながることだけから起こるわけではありません。パワーシフトのもう1つの大きな要因が「人数バランスの変化」です。

ITとグローバリゼーションの普及により教育を受ける機会が均等化すれば、人口の多い国でより多くの才能が生まれるのは当然のことです。これまで先進国に集中していた「世界一流レベルの頭脳や才能」は今後新興国からも続々と見出され磨かれます。高度に知的な分野においても先進国の圧倒的な優位性は大きく揺らぐことになるのです。

 

 

パワーシフトその3 ストックからフローへby人生の長期化

 

 

IT革命とグローバリゼーションに続き私達の働き方に大きな影響を与える3つ目の要素が人生の長期化、すなわち寿命が大幅に延びる可能性です。戦後間もないころ文字通り「人生50年」だったのです。それから70年平和な時代が続き経済発展によってい栄養と衛生状態が改善され医療技術も進歩したことで私たちの寿命は30年も延びました。ちなみに1963年に153人しかいなかった100歳以上の人は2016に6万人を超え2050年には70万人近くになると予想されています(国立社会保障・人口問題研究所・出生中位データより)。

 

 

寿命が100歳となる時代には働き方も大きく変わります。65歳の一律定年など不可能でみんな80歳くらいまでは働かないと個人の生活も社会も立ち行かなくなります。そしてそんな時代になれば一生のうちに1つの職業しか経験しないなどという人は珍しくなるでしょう。

 

 

長生きの可能性が高まるといくら貯金=ストックをもっていても不安は尽きないけれど、稼ぐ力=フローを得る力がある人はストック型の人より安楽に構えていることが出来ます。いわば「過去に貯めた資産を持つ人から稼げる人へのパワーシフト」が起こるのです。

 

 

現実に何千万もの貯金を持ちながら寂しい老後を送っている人はたくさんいます。一方、そんなお金はないけれど楽しく生きていける人もいます。過去に貯めたものだけではもたないほど人生が長くなるとたくさん資産をもつ人から生きる力のある人へのパワーシフトが起こるのです。

 

 

ふたつの人生を生きる

 

 

40代で働き方を選びなおす

 

 

最初から「職業人生は二回ある」という発想をすることです。「みんあ、一生の間にふたつの異なる働き方を選べるものだと考えよう」という勧めです。具体的には働く期間を20代から40代後半までの前期職業人生と40代後半以降の後期職業人生に分けます。今40代の人は「さて、いよいよこれから新た職業を選びなおす時期だ!」=「二回目の就活タイミングがやってきた!」と考えればいいし、今20代の人は最初から「今は二回あるうちの最初の就活をしているのだ」と考えればよいのです。今30代なら10年後にどんな働き方を選ぶかあれこれ夢想するのも楽しいでしょう。

 

 

この「一生の間に2パターンの職業人生をおくる」という考え方は寿命が延びる中で正解の見えない時代を生きる人にとって様々なメリットがあるとても有用な考え方です。

 

 

そして、このような人生を生きるには「発想の転換」が求められます。

お金に関する発想の転換と寿命に関する発想の転換です。

 

 

一億層中流社会ではみんなが同じように高収入を目指すだけでなく、同じように支出することも想定されていました。同じような時に結婚して子供を2人育て、車と家を買っていました。しかし今はお金の使い方についても自分の頭で考える時代です。最近は低所得者層より、中の上に分類される家庭のほうが老後の収支が厳しくなるとも言われています。収入が伸びない中、すでに支出を身の丈に合わせている低所得者層と異なり中の上家庭はまだ夢が捨てきれず「周りがやっていることはうちもやる」という横並びから逃れられていないからでしょう。

 

 

オリジナル人生を設計するために

 

 

人生においてやりたいことが見つかると「自分の人生はこれでいいんだろうか、ほかにも可能性があるんじゃないか」などとグダグダ悩み続けることもなくなります。他人の目も気にならなくなり、自分の行く道に自信が持てるのです。これから社会が大きく変わるなかでやりたいことがない人の進む道はどんどん厳しくなります。人生が100年になり80歳まで働く時代になっておもしろいとも感じなくなった仕事をやりつづけることは異なるレベルの苦痛です。それでも自分が心からやりたいと思えることのない人はどこにも逃げられないのです。

 

 

  1. 手に入れたい人生を明確にしよう。
  2. 複数の将来シナリオをもとう
  3. 市場で稼ぐ力をつけよう

 

この3つのステップによりひとりでも多くの方が自分自身で設計いたオリジナルの人生を手に入れよう。

 

「LIFE SHIFT 100年時代の人生戦略」リンダ・グラットン/アンドリュー・スコット著(東洋経済)

この本の要約はこちら

 

そして2016年11月、極めつけは「WORK SHIFT」著者であるリンダ・グラットソンとアンドリュー・スコット共著が出版され大きな反響を呼びました。前者は2025年に向けて時代、社会、仕事はどのように変わっていくのか、後者「LIFE SHIFT」はそれを受けて人生100年時代個人としてどのような人生設計をすればいいのかが記されています。

 

 

我々を取り巻く環境は大きく変化しています。20世紀型の生き方では21世紀は生きていくことが出来なくなったのは明らかです。日本において非正規社員が4割を超える時代になり1つの職業で一生終えることがなくなりました。その中でキャリアアップという考え方自体が意味を成さないように思います。どんな仕事をするかではなく、本来の目的である何のために働くのかというもう少し上位概念に移って人生を考える必要があると思われます。いづれにしても会社という組織にいても個人でいても自分で稼げる力が必要であることは明確なようです。

 

 

 

参考文献

「WORK SHIFT」リンダ・グラットン著(プレジデント社)

「未来の働き方を考えよう 人生は二回、生きられる」ちきりん著(文芸春秋)

「LIFE SHIFT 100年時代の人生戦略」リンダ・グラットン/アンドリュー・スコット著(東洋経済)

「2022―これから10年活躍できる人の条件」神田昌典著(PHPビジネス新書)

 

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